パニック障害と脳の関係

 

 

パニック障害といわれる状態では、以下の３つの症状が主に起こるとされます。

1. パニック発作
2. 予期不安
3. 広場恐怖

 

①パニック発作

突然、強い不安や恐怖に襲われ、動悸・呼吸困難・めまいなどが現れます。

人によって強弱はありますが、「自分が死んでしまうのでは」というくらいの恐怖に襲われることもあるようです。

しばらくすると発作は治まりますが、また何らかのきっかけで発作が生じてしまうことを繰り返します。

 

 

②予期不安

パニック発作を繰り返すうちに、「また発作が起こるのでは？」という不安が募り、社会生活を送ることもままならなくなる状態です。

 

 

③広場恐怖

パニック発作を恐れるあまり、発作を起こしそうな場所や状況を避けるようになります。

助けを得られない状況や逃げられない状況、例えば、恐怖や不安を誘発しやすい電車などの公共交通機関、広い場所、閉ざされた場所、群集の中、車の運転、会議などを避けるようになる状態です。

 

 

では、これらの反応がなぜ起こるのか？

いや、これらの反応は、本当に「病気」なのでしょうか？

 

「苦しくてつらいのだから、病気に決まっているでしょう」

と、皆さんは思うかもしれません。ドクターや医療関係者も同様です。

 

しかし、パニック障害が起こる本当の理由を突き詰めていくと、その本質は、

「今の環境をどうにかしてほしい」

「今の負荷のかかる環境から離れてほしい」

という体からのシグナル、すなわちSOSなのです。

 

仕事や人間関係など、心身が耐え難い状況になったとき、体はその危機的状況を知らせるためにシグナルを発します。

ブレーキと言ってもいいかもしれません。

これは最初、なんらかの軽度な症状、例えば、ふらつき感・めまい・動悸・もやもや感などとして現れます。

しかし、多くの方がシグナルを放置したまま無理をし続けるため、体はさらなる強いシグナルを発して知らせようとします。

それが高じた時、ある段階で体は強いブレーキをかけて私たちの行動を止めようとします。

いわば、電気の使い過ぎで火事にならないようヒューズが飛ぶようなものです。

強制シャットダウンを体は防衛反応として行うのです。

 

 

 

「火事と警報ベル」の関係を例に挙げてみましょう。

 

火事が起こっている（根本原因）から警報ベル（症状）で私たちに異常事態を知らせてくれているのです。

ベルを消すためには、根本原因である火を消す必要があります。

火が消えれば、ベルは自ずと消えます。ベルを鳴らす必要がなくなるからです。

 

ですが、根本原因である火を見ようともせず、

「なぜか分からないが、突然うるさいベル音が鳴りやまない。だから音を聞こえなくする耳栓（薬）を下さい」

と言って、耳栓をつけて音を紛らわしているのが、今の医療業界の姿なのです。

これは対症療法にすぎず、運よく自然に火が消えてくれない限り、ますます火は大きくなるため、どんどんベル音も私たちに知らせようと大きくなっていきます。

すると、また、

「さらに、ベル音が聞こえるようになってきた。もっと大きな耳栓はないのか？」

と、薬の量を増やしていきます。

そして、どんどん燃えさかっていくわけです。

 

つまり、パニック障害とされる症状の数々も、すべては体の防衛反応としてやむなく起こっているわけで、ある意味ではあなたの生命を守るためにブレーキをかけようとしている味方なのです。

 

それに目を背け、薬でごまかしてどうにかしようとするから、どんどん訳の分からない状態に陥ってしまうのです。

 

 

パニック障害といわれる状態、すなわち体が発する「警報ベル」から解放されるには、根本原因である「火事」に目を向けなければなりません。

 

何が体にとって負荷をかけているかを知り、いち早くその負荷を解決する必要があるのです。

 

例えば、ストレスのかかる仕事を変えるとか、人間関係を改めるなど。

ですが、大抵のケースで、「今の会社を辞めるわけにはいかない」「人間関係を崩すことは困難だ」といった事情により負荷から離れることができません。

 

仮に、ストレスのかかる環境から距離を置くことができたとしても、なかなかパニック症状が治まらないケースもあります。

それは、脳が防衛本能を働かせ、警戒ラインを下げずに見張っているから。

「今は大丈夫だが、この人はまたすぐに無茶をしたり、嫌な環境に身を投じる可能性がある。そうなる前に、早い段階でシグナルを発してブレーキをかけないと、再び生命危機に陥る」

と、脳が警戒ラインを維持したまま見張っているわけです。

 

これを解消するには、脳に「安全である」ことを分からせていく必要があります。

 

といって、メンタル的なアプローチをしたところで、なかなか警戒ラインは下がりにくいケースが多いです。

 

そこでまず、体を安心させていくことを行います。

 

例えば、暴飲暴食をしている状態だと、体内に毒素や老廃物が溜まりやすいため、これ以上毒素を入れたくない体はたいへん敏感な状態になります。

添加物を食べると花粉症やアトピーになったり、イライラしたりするなど。

 

こういう体内浄化環境が乱れた状態で脳の警戒ラインを下げようとしたところで、なかなか成果は現れません。

 

当院では、

• 食をはじめとする生活環境を整える
• 内臓調整
• 自律神経調整

という施術プログラムを通して、脳の警戒ラインを下げていきます。

 

食をはじめとする生活環境の改善については、別の項で詳しく解説しているのでご参照ください。

（「食」と自律神経失調症・うつ・パニックの関係性）

 

「内臓調整」とは、体内浄化環境の乱れを正すのに大変重要であり、下がってしまった回復力の底上げを行っていきます。

 

「自律神経調整」とは、全体的な気の流れを整えつつ、生命中枢である脳幹などの機能低下を調整し、さらに感情面の調整をも行っていくことを行います。

さらに、大脳・小脳の機能低下へのアプローチを行います。

 

結果、パニック障害と呼ばれる状態を根本的に解消することができるのです。

 

 

 

同じような症状でお悩みの方は、一度「逍遥堂」にご相談ください。

あなたのお力になれると思います。

 

 

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