<経緯>
元々、喘息をはじめ、坐骨神経痛など症状多く、幾多のクスリを飲んでいる状態だった。
これまでも、他の治療を受けたが、
「正直、慰安的なものばかりで、根本的に治すという実感は得られなかった」
と、おっしゃっていた。
だが、当院でのエネルギー療法を加味した鍼灸治療を受けるに至り、
「今まで頻繁に起きていた痛みや症状が本当に無くなり、波が安定している」
と、喜ばれていた。
そんな中、親の看病により心身の疲労が募る中、多忙につき施術を受けられない状況が続き、久々に喘息症状が起こる。
全身がしんどく顔色もさえない。咳と痰。
あおむけに寝られない。
<検査>
臓腑として、肺・大腸・胃・腎・胸腺に反応。
<処置>
頭(臓腑の共鳴点)、左公孫、中脘に鍼
気海に灸
<効果>
施術後「なんだか目がスッキリした」と、感想。
「体内に蓄積した老廃物が、なんらかの形(痰・便・尿・炎症など)で浮き出てきて排泄処理されると思います。だるさや眠気が出たらそれは体が治癒しようとしているので、素直に従ってください。飲食は詰め込まないよう」
と、告げ、動物性食品・甘いものなどは当分控えるよう指示。
二日後、来院。
「あの日の夜、驚くほど大量の痰が出て、とてもスッキリ楽になった。とても眠たくなる」
と、おっしゃられた。
「老廃物が排泄されるのは良いこと。眠たくなるのも治癒反応」と説明。
前回できなかった仰臥位も可能になり、施術。
さらに、一週間後来院。
あれから喘息症状はすっかり収まり、
「おかげさまで、とても楽になりました」
と、笑顔で報告を受ける。
<解説>
心身の疲労が募り、気鬱が生じ、内蔵機能が低下し、老廃物が上へ突き上げるようになっていましたが、気を引き下し、体内浄化を図ることで、喘息症状は治まりました。
体内浄化のプロセスは人それぞれ。
通常なら二便・汗・肝臓腎臓・免疫細胞の働きなどによって処理されるべきものが、心身の疲労などによって内臓機能が低下し、本来の処理がしづらくなってしまったため、イレギュラーな反応として呼吸器からの排泄を体が起こしていた。
気が上に逆上し鬱滞、湿痰を突き上げるベクトルになっているため、気を引き下し内臓機能をフォロー、湿痰を排泄するための処置を行う。
この際、公孫を用いているのは寛胸作用を意図している。
Kさんのケースでは、蓄積していた老廃物がそのまま気管支を通じて痰として大量に排泄された。
その後、心身の疲労と内臓機能の調整をすることで、イレギュラーな反応を起こす素地を無くすことができた。
どれほどしつこい症状であっても、日常生活を見直し、繰り返し施術を行えば、体質は次第に改善していきます。
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