股関節の強い痛みに対し、病院では画像検査などの結果を見て、
「関節の隙間が詰まっているから痛みが出ている」
「クスリが効かないなら人工関節の手術しか方法はない」
などとして、手術を勧めることがある。
人工関節の手術については、膝関節より股関節の方が術後の痛みがなくなりやすいと言われているが、個人差はあるだろう。
ただ、術後のリハビリや、十年後に再手術が必要など、様々な苦労もあり、さらには、固くなった関節をかばって別の個所に痛みが生じたりすることもあるだろう。
本人や家族は一時的な痛みから解放され、「手術してよかった」と思いたいだろうが、はたしてそれは本当によいのだろうか。
もちろん、それは本人が決める事なのだが、私見を言えば、結局「痛む箇所の原因を解決せずに、痛みを切り離し、サイボーグ化する」ようなものではないのか。
痛みとは、「現状を変えてほしいとうったえるシグナル」「治癒反応」の姿であるならば、本来なぜ痛みが生じているのかをもっと検討すべきではないか。
例えるなら、火事が起こっているときに警報ベルが鳴っている。それが痛みだ。
火事に気付き火を消せばベルはなる必要が無くなり自然と消えていく。
だが、火事に気づこうともせず、「何故だか分からないが、うるさいベルが鳴りやまない。ベルの回線トラブルや故障かもしれないので、ベルを取り外せばいいんじゃないか?」と言って、取り除くようなものだ。
それによって音が聞こえなくなるから、やれやれ一安心・・・と言いたいところだが、肝心の火事を知らせるシグナルがなくなってしまっていることに気づいていない愚かさがそこにはある。原因がそのままだから、また何かしらの形で別のところからベル音が鳴りだす可能性を抱えたまま、本人は解決したと思い込む・・・。
笑い話のようだが、これが現代医療の姿なのだ。
「しかし、他に方法がないなら、手術するしかないじゃないか。痛みをどうしろというのだ」
と、反論されるかもしれないが、本当の意味での根本原因を探し出し、解決に導くことが出来れば、痛みは消えていく。
実際、同じようなケースで、医者から「痛みがきついなら、手術しかない」と言われ続けた変形性股関節症の患者さんが、私の施術を受け、痛みから解放されたこともあるわけだ。
施したのは、気を巡らすエネルギー療法と、ゆっくり触って揺らすような無痛整体のみの弱刺激だ。
手術しか方法がないと医者が言ったケースでも、こうした微弱な内容の施術を的確に行うだけで、痛みが消える。
要するに、医者は分かった顔をしているようで、実際の所わかっていないのだ。
根本原因がわからず、画像検査の見た目だけで「関節の隙間がなくなっているから手術しかない」などと言っているだけで、実際は、周囲の筋緊張の圧力を抜いたり血流を良くしたりすれば痛みがなくなっていくケースもあるわけだ。
これは、変形性膝関節症や脊柱管狭窄症などでも同じことが言える。
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