喘息というものがあります。
きついものは座って息が出来なくなるくらいつらいものです。
西洋医学的には、アレルギー・気管支などという説明がなされます。
東洋医学的には、病因病理がいろいろあります。
外感(風邪)をうけて影響されるものや、カラダの弱り、体の余剰な水分・老廃物・・・これにストレスや飲食の影響が加わります。
簡単に言うと、「カラダの老廃物を咳を通じて排出しようとする浄化作用」ということです。
老廃物が通常ルートでは処理できないくらい蓄積してイレギュラーな形をとっているのです。
あるいは体が弱りすぎて排泄作用が低下し、咳を出すことでなんとか浄化しようとしているわけです。
ストレスや湿痰をためると喘息はおきやすく、飲食では肉類・麺類・おかきなどを過食すると影響しやすいと東洋医学では考えています。
上に突き上げる気逆によって咳が出るとされます。
治療としては、気を引き下げ、湿痰を除いていく。これに外感があればそれを追い出す。
熱や冷えの性質の違いも考慮します。
カラダの弱りが過ぎると(腎不納気)それを補う必要があります。
鍼灸では、実喘なら肝経や胃経・脾経を使って気滞や湿痰を除きます。
虚喘なら腎経や脾経を中心に補います。
外感が絡めばそれを散らします。
もちろん病因病理にしたがって臨機応変に対処する必要があります。
症状が出ているときは寛胸作用を広げてやり、落ち着いたら本治をやります。
漢方でも病因病理によって処方が変わってきます。
例えば、喘息=必ず「小青龍湯」 ということではありません。
喘息は「老廃物の浄化作用」といいました。
アトピーで、ステロイドを塗って症状をおさえていると、喘息になったと言う話があります。
これは皮膚から老廃物を排泄しようとイレギュラーな浄化をカラダが選択したのに対し、出口を薬で押さえ込んでしまったために、咳と言う形で排泄することに切り替えたわけです。
くさいものにふたをしたら、他のところからにおいがあふれてきたというわけです。
本質は「カラダの浄化反応」です。
気管支炎とか気管支が狭くなるのは、排泄のために周りの筋緊張が起こるため結果的にそうなったか、首や胸に筋緊張を持つ人は、緊張部位から浄化作用をおこそうと炎症などが起こりやすいからともいえます。
炎症もまた老廃物をもやすという浄化です。
交感神経の過緊張を安定させ、自律神経と内臓の関係を良好な状態にすることで、通常の浄化能力が回復していきます。首や胸周りの筋緊張を解くことは、自律神経の安定とともに筋緊張による排泄行為を抑制します。
断っておきますが、対処療法的に咳を止めただけでは解決はしません。
あくまでもカラダの浄化がすむかどうかがカギになります。
余剰に蓄積している老廃物を除去する、内臓の弱りを回復させる、飲食やストレスを調整する。
こういうことを同時に進めていかないと進展しません。
その人の生活背景を探り、病因病理を突き詰め、改善への道筋をたてる。
これが欠かせません。
病因病理をつきとめ、生活を見直し、正しい方向で導いていくと身体は変わってきます。
その結果として回復に向かうのです。
だが、重いのになると時間がかかります。
体質改善だからです。
そもそもカラダの通常の浄化サイクルではいかんともしがたく、あるいは弱りすぎて対処できなくなったがゆえの反応です。
それを正常な状態にもってこないと完治しません。
さらに精神状況や生活環境の影響があります。
そういうものが絡んでひどくなっているケースが多いですが、問題はその環境を改善しきれないケースです。
仕事のストレスが原因なら仕事を変えるか休むかしたほうが体にとっては助かります。
しかしそれを行える人は少ないようです。
問題を抱えたままで改善していくわけだから時間がかかるのも無理はないわけです。
それでも少しずつ改善していくしかありませんし、正しい方向性をもっていれば回復していきます。
焦ったりあきらめたりしないことです。
喘息でお悩みの方は、一度「逍遥堂」にご相談ください。
お電話ありがとうございます、
逍遥堂でございます。