多くは春に、さらに秋にも花粉症に悩む人が増えています。
「花粉が多いからしょうがない・・・」
と、あきらめていませんか?
「私は花粉症体質だからしょうがない・・・」
「対処療法をしてしのぐしか方法が無い・・・」
などと思い込んでいませんか?
花粉症には、花粉症になる理由があります。
たとえ、花粉量が多くとも、花粉症になる条件が満たされていなければ、花粉症に悩むことはなくなります。
東洋医学的な見解を言えば、花粉症にならなくなる方法というものがあります。
それも、シンプルな方法で。
花粉症と素体
東洋医学には「素体」という考え方があります。
素体というのは、簡単に言えばその人が持つ体質のようなものです。
例えば風邪引きや感染症の場合。
同じウイルスだらけの環境にいたとしても、Aさんは体調を壊し、Bさんは平気である。
これはAさんよりもBさんの免疫がしっかりしていることを示します。
免疫がしっかりしている、ウイルスが入ってきても発症しない。
素体がしっかりしていると、少々のことがあっても体は対処できます。
実は花粉症においても素体の有り方が重要になってくるのです。
どれだけ花粉が舞っていても、同じ環境にいながら、症状に悩む人と全く平気な人がいます。
これは両人の素体の違いによる。
つまり、「花粉症=花粉が悪い」という図式ではなく、「素体の乱れ+花粉というきっかけ」という図式になるのです。
逆に言えば、素体の乱れという要素をクリアーすることができれば、花粉症になる可能性は大きく減少するということです。
では、花粉症に悩む人がもつ「素体の乱れ」とはいかなるものか?
多くは、ストレス・飲食の乱れ・疲れ・人工物の摂取などによって体内環境が乱れ、老廃物が蓄積してしまうと、体はそれを排泄しようと懸命に働きます。
だが、それが追い付かないと、イレギュラーな方法で排泄したりします。
皮膚から排泄=アトピー
気管から排泄=咳、喘息
そして、これ以上体に邪魔なものを受け付けないために、脳は過剰に警戒し敏感になります。
花粉やほこりによるアレルギーは、そうした過剰な警戒状態の時に異物が体内に入り込むと、くしゃみや鼻水、咳や涙、皮膚のぶつぶつとして、外へ外へと老廃物や異物を追い出そうとします。
これこそが花粉症のメカニズムです。
東洋医学の対策は非常にシンプルです。
体内環境を整え、自律神経の乱れを緩やかにし、日常生活を見直せばいいわけです。
春の花粉症と秋の花粉症
さらに、体は季節の影響を大きく受けています。
花粉症が起こりやすいのは春と秋ですが、東洋医学的にみればそれぞれの病理は異なります。
<春の花粉症>
春は自然界の働きとして「上に上に」上ろうとします。
自然の中で生きる人間も例外ではありません。春はのぼせやすくなる季節なのです。
東洋医学の考えでは、五臓の中でも、季節によって影響を受けやすい臓というものがあります。
例えば春には「肝」が旺盛になります。「肝」の気は上に突き上げる性質をもっており、春はその働きが強く出やすいのです。健康であれば、下に抑えておける力(「腎」の気)がきちんと働きますが、乱れていると上にのぼせやすくなります。
「肝」の気が突きあげやすい春の時期に、内熱や余剰な水分が滞っていれば、目のかゆみや涙を生じやすくなります。
上に突き上げる肝気はさらに「脾」「肺」に影響します。「脾」がしっかりとしていて余分な老廃物や水分を溜めていなければ、上に突き上げるものがないため花粉症には繋がりません。
しかし、ストレスや飲食の不摂生などで内臓に負担をかけていると、「脾」の弱りから生じた老廃物や水分が、「肺」の機能失調を通して、くしゃみや鼻水となって出てきやすくなります。
こういう敏感な状態で花粉が体内に入ってくると、ベクトルが上に向いた体内の老廃物や水分はそれをきっかけとして一気に押し上げられ、くしゃみ・咳・鼻水・涙などとして現れるのです。
これが春の花粉症の基本的メカニズムです。
<秋の花粉症>
秋は、夏の疲れが出やすい季節です。
水分や冷たい物を採り過ぎたり、クーラーで体を冷やしてしまうことで、内臓機能が低下します。すると、脾気(内臓の働き)が弱り、相対的に肝気(自律神経の乱れ)が強くなり、上に突き上げようとします。
自律神経の乱れは内臓の働きに影響しやすく、逆に内臓の働きが弱ると精神的に不安定な状態に陥りやすくなります。肝と脾の働きは互いに関連しあっており、片方が乱れるとバランスが崩れ、体に溜まった余剰な老廃物や水分が、花粉というきっかけを通じて一気に上がってきやすくなるのです。
これが秋の花粉症の基本的メカニズムです。
花粉症でお悩みの方は、一度「逍遥堂」までご相談ください。
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